HONKIで生きている方たちの生き方を知りたい!
素敵な大人にお話を聞かせていただく「HONKIトーク」
第5回は、超 “自然人” な 藤川雄大(Yuta Fujikawa)さん!
HONKIとめちゃくちゃ仲良くさせていただいている、みんな大好きな雄大さんですが、「枠にとらわれない自由さ」で言うとズバ抜けてます✨
テーマもオチも自由な今回、一体まとめられるのか!?笑
自然との融合止まらぬでっかい雄大さんのHONKIトーク、インタビュー形式多めでレポートします!
■概要
1.雄大さんのプロフィール概略
2.子ども時代
3.ラフティング ~プロ生活~
4.マインドセット
5.生き方から決める ~唐津生活~
6.おわりに
1.雄大さんのプロフィール概略
地元は東京都の目黒区、平成元年9月23日生まれの30歳。
ご本人いわく「ごく普通の子ども時代」だったそうですが、真相は定かではありません。。。笑
大学時代、探検部に入部。
そこで山登りやサイクリングなどと一緒に行っていた競技の1つが、「ラフティング」でした。「楽しくやろうよ」のスタンスで、練習でも大会でも、楽しく取り組むことに重きを置いていたそうです。
大学卒業後は、神奈川県平塚に本拠地のある「ラフティングチーム・テイケイ」にて、ラフティングのプロ選手として活躍されます。
日本代表として数多の国内大会・世界選手権に出場。
世界中の激流の中で、ブラジルやロシアなどの強豪国相手に戦われていました。
約7年のプロ生活の後、2019年に引退。現在は佐賀県の唐津市にお住まいです。
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。。。ってこんなにサラッと書いてみましたが、1つひとつに面白エピソードが詰まりまくってて、一言二言では表しきれません!!笑
実は、2年前(2018年4月時点)にもプロ選手時代の雄大さんにインタビューさせてもらっていて、当時の記事にも詳しく載っています!
エンジョイ・パドラーだった雄大さんがなぜプロに??
プロ選手時代に挑戦していたものは!?
川との関わり方で思うこと。。。
などなど、今回のブログでお届けしきれない、雄大さんの「スケール桁違いの自由さ」が垣間見れるので、ぜひコチラ(↓)も覗いてみてください✨
2.子ども時代
<小学時代>
体を動かすことが好きだった雄大少年は、スポーツをたくさんやられていました。
学校での得意科目は、体育・国語・美術。
美術がちょっと意外かもしれませんが、このロゴを手書きでデザインされるなど、アートなセンスも凄いんです✨
のびのびとした感性はこの頃から築かれていたのか、気になって伺ってみました!
Q:ご両親から「勉強しなさい」と言われなかった?
小学生とか、ほんとにちっちゃいころはあったかもしれないんですが、、、僕自身やりたいことに頑固だし、そこのとこは親もよく分かってくれてるので、言うのを諦めてる節もありますかね~。
勉強しないけど、興味あることはちゃんとしてたのもあるかもしれません。いろいろ言う前に勝手に始めちゃってることも多いですかね。
Q:子どものころから自由さやストイックさはあった?
自覚はまったくないです。(プロ選手時代も)ストイックというよりは、むしろやりたいことをやろう、という感じ、ですかね。
<受験~大学時代>
数ある雄大さんエピソードですが、大学受験の話はなかなか印象的。なんと、試験の直前まで、大学に行くつもりは無かったんだとか…!
東京目黒区に住む高校3年生、同級生たちが進学先に迷い始めたころ。
雄大さんが進路調査票に書いたのは、
「忍者」「宇宙に行く」
…!??
もっかい言いますが、日本の高校3年生、大学試験を目の前にした受験生です。
大学に行くことが当たり前のような風潮の中、「受験が、、、」「進路どうしよう、、、」と進路に悩む友だちに囲まれる中でなお、このノビノビとした解放具合…!さすが雄大さん!!
「もっと自由に生きたいな」という、めちゃくちゃ純粋な気持ちで書いた進路票でしたが、あまりの突拍子のなさに、あえなく先生に呼び出されます。。。
その後もしばらく進路未定だったのですが、三者面談をいくどか重ねた結果、「ちょっと試験は受けてみようかな」という気持ちになった雄大さん。3年生の11月、大学を探し始めます。希望条件は、
「家から自転車で通える近所で、奨学金がもらえるようなとこを…」
すごい進路の選び方!!笑
これで見事合格し、奨学金までGETして入学!
もう間違いなくやり手です✨笑
そしてここで、「探検部」に入部。
大学に入らなければ、ラフティングに出会うこともなかったかもしれない。
そう考えると、世界中の川で活躍する雄大さんの姿を知っている分、とても変な感じで、人生の選択って面白いなあ、、、なんて思ってしまいます。
(入部やプロになられた経緯も、先ほどのインタビュー記事に載っています^^)
3.ラフティング ~プロ生活~
ラフティングは、4人または6人で1つのボートに乗り、全員がパドルを使って漕ぎながら激流の中を進む、川下りのスポーツです。2,3年前から、HONKIメンバーもチームを組んで練習しています。
ここで突然ですが、「パドル・クイズ」です!
<クイズ>
「オール」と「パドル」の違いは何でしょうか??
たしかに、船を漕ぐ道具としてよくオールと間違われるんですが、ちゃんとした違いって何だっけ。。。
公園の池に浮かぶボートを漕ぐのはオール。
片方だけで漕ぐのがパドルで、両方で漕ぐのがオール?? でも両サイドにブレードがあるパドルもあるなあ、、、
自分のパドルを持つメンバーも多い中、間違えられぬ…と冷や汗^^;笑
正解は、
漕いで「前に進むのがパドル」
漕いで「後ろに進むのがオール」
だそうです!!
あ~!!たしかに公園のボート(オール)は後ろ向きに進んでたのを思い出しました!
雄大さん「前向きな人間です!って思いながら前漕ぎしてます。笑」
なるほど!笑 これでもう忘れなさそうです✨笑
<気になるQ&A>
ラフティングの中でも、雄大さんがやられていたのは「レース・ラフティング」と呼ばれる領域。漕ぐスピードや技術を競い合うもので、国内大会や世界大会も開催されています。
雄大さんが大会で出向かれていた世界の川は、私たちが想像する以上に激しく、常に危険と隣り合わせ。しかもそこは、ブラジルやロシアなど名立たる強豪国がいる中で「勝ちに行く場所」。
そんな環境で世界と戦ってきた雄大さんは、どんなことを感じられていたのでしょうか。
Q:人生にとって大きい学びは?
自分1人、またはチーム全員をもってしても「自然には勝てない」ってことですかね。というか勝つもんじゃないし、勝ち負けじゃないな、って。
競技をするうえで1番(大事なの)は「ベストを尽くす」こと。
相手はコントロール出来ないから、自分のベストを尽くしたうえで、結果がどう出るか。僕がいたのは主に川だったんですけど、これは人に対してもそうだなって。
自然に勝ち負けはない。でも、だからのんびりやろう、ではなく、だからこそ本気で臨む、っていうのが良いですよね~。
Q:練習中つらくならない?
なりますなります。やだなあって思う気持ちは結構ありますね。
でもそれって、「競技やってる自分」とは別次元なんですよね。
目標を達成することにどれだけベストを尽くせるかっていう「競技中の自分」と、「練習中の自分」。いくら練習中につらくなっても、競技中の自分には関係ないんですよね。
―――――――――
ここで、参加者の頭に「???」とクエスチョンマークが。。。笑
これこそ雄大さんワールドなんですが、分かるような、掴み切れないような感覚かもしれません。
私なりの解釈なんですが、
雄大さんの中に
- 競技や勝つことにベストを尽くす自分
- 練習中の自分
がそれぞれ別に存在していて、
②のときにはもちろん、やだなあ、辛いなあって思うこともあるけど、そういうモヤモヤした感情は、①の自分には影響しない。ベストを尽くすストイックな自分もまた別にいるから、モヤモヤに流されずに練習にも取り組めている。
という感じなのかなあ、と感じました。
あくまで解釈だし、雄大さんご自身はストイックだとは思ってないそうなので、いち意見として見ていただけたらと^^
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Q:SUPを速く漕ぐにはどうしたらいい?
まずは「速く漕ごうと思うこと」
これで50%完成ですね。
もう半分は、自分で研究していく。
半分念力、半分物理ですから。
毎日強い力出そうと思えばだんだん出てくるもんです。
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念力で50%!!?
そんだけ意志が大事ってことであり、技術うんぬんじゃないとこかもしれない。。。
こんな風に、雄大さんと話していると、ハッとさせられることや新しい視点に気付かせてもらうことが本当にたくさんあります^^
4.マインドセット
大学受験しかり、プロという選択しかり、周りと違うことにまったく臆せず進んでいるように見える雄大さん。
力みすぎず、それでいてトコトンやり抜くバランス感覚も凄いなあと感じます。そんな雄大さんのマインドセットについても伺ってみました!
Q:他の人からどう思われてるか気にしない?
まったく気にしないなーってことはないですね。気になることは結構あると思う。
んーでも、どう思われてるか気にするけど、どう思われようがそう(自分の選択はコレ)なんだ!って思っちゃいますかねえ。
全員が全員わかってくれなくてもいいや、って思ってます。
友だち100人より、1人いてくれたらいいなって。
Q:子どものときから自由?それとも色々な経験があって変化してきた?
今日言ったようなことも小中の頃だったら言えないし、もし思ってたとしても説明できないですね。凹むこといっぱいあったと思います。なんだよ~もう~みたいな。
でも時間が経つとだいたい忘れちゃうから、どんどん次に行っちゃうですよね。凹んでたたかれて、良い形になってくんじゃないかなあとも思います。
あと昔から、「最悪の状況にはならないなあ~」って思うんです。
ここでこうなったら一瞬で死ぬなあ、相当痛い思いするなあ、とか想像することが多くて、ある意味で究極のマイナス思考なのかもしれないんですけど。
でも、「そこには今気づいて回避できる、絶対陥らないから、まあいっか。ぼちぼち悪いことあるかもしれないけど、最悪にはならないな」って思ってました。
Q:何してるときが1番ワクワクする?
なんだろう、例えばさっきまで佐賀の川下ってたんですけど、誰もおそらく下ったことないようなとこで。
ここ数日の大雨で増水して良い感じの激流になっててワクワクしましたね。向かう道中、波が立ってるのを横目にテンションが上がってました。
Q:ここ数日は警報並みの大雨だったけど川に出ても大丈夫??
警報はちゃんと見てます。水位もチェックして、行けるなと。でもたしかに今日はギリギリのラインでしたね。
子どものころから最初に最悪パターンを考えるからこそ、それ以外なら何でもアリで、何でも出来ちゃう、みたいな。
Q:予想できないことにワクワクするってこと?
んーその基準すら無いかもしれないです。
基準や項目すらなくて、周りから見たらバラバラのことしてるように見えるかもしれないけど、自分にとってのベストを選んでる感じです。
Q:やりたいことの中に嫌なことも含まれているとき、やる?やらない?
基準はないんだろうけど、やりたいことの中にやなこともパッケージに入ってるとかなら、やるかな。
やってみないと分かんないことばっかりだし、想像だにしないことだったりするけど、それ含めてチャレンジだなあって。
やってくうちに、いいねいいね、って思える気がします。
Q:マイナスをプラスに変えるのは、生まれつきの能力?or 何が必要?
パドルに似て、前向きにいきましょう。
“自信はどうやってつけるんですか”ってよく聞かれるんですけど、前向きさとか自信に、根拠なくていいんですよ。無いですよねえ。
自分で前向きだなあって思ってたらそうだし、自信あるなあって思ったら自信あるし。
Q:そのために、自分のことを好きになるには?
たしかに前向きも自信も、自分のこと好きじゃなきゃ出来ないですね。
自分のこと好きかどうか、自信あるかどうか、
って実はほんと小さいとこの差だと思うんです。そのすごーく小さな差が、人生を大きく左右する。
これも、(自分のこと好きって)思えばいい。
まあ、「そうは言っても、いやでも、、、」って出ますよねえ…。でも、自分でこう!って思うだけですかね。
実は僕、大学は心理学部で、卒論はPTG(ポスト・トラウマティック・グロウス=心的外傷後成長)について書いたんです。
トラウマ体験した人が、ただ傷を負うだけじゃなく、それによって成長したことがあるんじゃないの?って話なんですけど。僕の仮説としては「成長はある」って結論に至りました。
これまでの経験としてはわかるけど、マイナスなことで成長もあるって不思議だなあって思ったんですよね。ここが人間の凄いところだなあって。
人間の1番の力は、「意味のないものに意味を与える力」だと思ってます。
基本的に生きてることに意味はない、って思ってるんですけど、意味がないからこそ、人間はその中で勝手に自分で意味を与えられる。
そういう人間の能力をフルに発揮した世の中になったら良いなあと思ってます。
5.生き方から決める ~唐津生活~
2019年にラフティングのプロ選手を引退。
周囲の人たちからは、「辞めてどんな仕事するの?」とよく聞かれたものの、雄大さんは「まったく考えてなかった」そうです。
仕事も、方向性も、住む場所も、本当に何も決まってない状態でした。その状況であっても落ち着いてどんと構えていられるのが雄大さんらしいし、本当に凄いなあ、、、と思うところ。
でもあまりに「次の仕事は?」と聞かれ、疑問に思ったそうです。
「仕事って必要なのかな」と。
「確かに必要なんだけど、選手を辞めてこれからどうにかしたいとき、仕事から決める必要あるのかな…」
そう感じた雄大さんの選択は、「生き方から決めること」でした。
古民家を借りて誰でも気軽に集まれるコワーキングスペースを作ったり、
パドルクラブとして毎朝SUPで海に出たり、
知り合い農家さんと一緒に田んぼや山で農作業したり、
街中のあらゆるお手伝いを請けおったり。。。
「お手伝いできることって町中にいろいろあるし、逆に未だに、仕事って何かな?って感じです。」
そんな生き方を選ぶとき、雄大さんは「水がキレイなところに行きたい」と、日本全国いろんな場所を巡りました。
水がキレイなところはたくさんあったのですが、そのとき心に留まったのが佐賀県の唐津市。
国定公園になるほどの美しさで、人が住んでいる場所なのに、海や川にほとんど人がいなかったそうです。
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こんなに素敵な場所なのに、もったいないなあ~って。
ここに “水と楽しむ文化やライフスタイルを作りたい” って思いました。
コロナもあったけど、現代社会、例えばそうとうお金なくて食べ物に困っても、コンビニの廃棄とか分けてもらえば何とかなるし、海にも山にもたくさん恵があるし。
きっと誰でも自由に生きられるのに、生きづらいし生きにくい顔をしてること多いなあって。
もっと“生きてて楽しい”って思えないのも、もったいないなあって。
自分の中にのっとって、自分らしく豊かに生きたい。
みんな全体の生きてる楽しさをアップさせたい。
そういう町、文化を作ろう、って思ってます。
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6.おわりに
人生のテーマは、楽しく生きること。
それを仕事や周りの意見、いわゆる常識にも捉われることなく、どんどん体現していく雄大さん。このスケール感、お届けできているでしょうか。。。
先にも言ったように、雄大さんと話をさせてもらっていると、ハッとさせられることや全く新しい視点に気付かせてもらうことが、本当に多くあります。
自然を感じ、自然をも体現しているような でっかさを感じるんです。ゆうたさんのお名前が、「雄大(ゆうだい)」という漢字なのも、個人的には “なんて言い得て妙!!” と感動してます。笑
ちなみに、雄大さんの暮らすお家であり、みんなが集まれるコワーキングスペースの名前は「好候 (yosoro) 」。
「好候」は船の言葉で、「このまま行きましょうか~!」といった、景気よく、勢いよく、進んでいくようなイメージで名付けられたんだとか。
水と生き、流れの中で暮らす雄大さんらしさがここにも✨
世界中の自然の本当の意味での、
厳しさも優しさも強さも凄さも、全てを肌で感じ、
世界一を目指してとことんやり抜き、
今は海や田んぼと暮らしながら、地域を楽しくする方法を探っている雄大さん。
まだまだ聞き足りないお話、みんなで漕ぎたいSUP。
「この続きは唐津で!!!」
遊びに行きたい場所がまた1つ増えました^^
雄大さん、今日も本当にありがとうございました!!!
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次回のHONKIトークは、アメリカの大学で日本語を教える素敵な先生、Yao Kanakoさんをお招きします!
留学、海外生活、米国で働くこと、日本語教育、英語学習、異文化理解などなど、気になる話題が盛りだくさん。
次回以降のスケジュールや詳細は、こちらをご覧ください♪
■写真引用元
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