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いつも今が1番!生きるほど楽しくなっていく!

いつも今が1番!生きれば生きるほど楽しくなっていく!

梅原 咲英

 

書道家武田双雲さんの秘書として常に今が一番楽しいと思いながら生活している梅原咲英さんにインタビューしました。小学生で友達を亡くした時に生まれた周りにポジティブな影響を与えられる人になりたいという人生のゴール、そのための人生の選択やアプローチ、仕事や人生に対する姿勢をお聞きしました。やりたいことにチャレンジしてきた中で生まれた哲学は「選択したことを楽しむ自分でいる。」

高校時代

Q.高校生の頃は、どんな高校生でしたか?

自由な校風だったので、興味があることは色々やりました。留学したり、友達と遊んだり、ボディーボードをしたり、ひたすら好きなことしかやらない高校生でした。留学した時にやりたいことは全てトライしてみるという目標を立てたのが影響した感じです。

Q.なぜ留学しようと思ったんですか?

語学のためというより、違う文化や体験を全く知らない場所に行ってしてみたいという思いが強かったです。

Q.英語は得意だったんですか?

全然得意じゃありませんでした。。。友達とかを作ろうとしても全然通じないし、笑われたりすることもありました。引きこもったりもしたんですけど、それじゃ何しに来たのか分からないし、別に笑われてもいいし、せっかくのチャンスだから今できることはトライして、言語以外で何かあるんじゃないかな?って思ったんです。

Q.何が強みだったんですか?

その時はあまりなくて、とりあえず人に優しくすることくらいはできると思ってそれを徹底しました。チャンスがあれば何でもやって楽しむしかない!と思ってやり続けました。だからそれが物事を判断する基準になったり今の生き方にも繋がっているので、最初は辛かったけど自分と向き合うきっかけになったのでよかったんじゃないかと思います。

Q.言語以外に留学で苦労したことはありますか?

宗教とかですね。チャーチに連れていってもらって「この中に1人だけクリスチャンじゃないやつがいる」とか言われたり。どうしようかと思うことはありました。

Q.実際にはどうしたんですか?

リスペクトしながら自分の愛情を捧げることしかないとその時は思って「心配してくれてありがとう。でもクリスチャンじゃない」とか言ってみて分かち合うことにトライしていたりしました。

Q.分かち合えたんですか?

宗教は分かち合えないこと、変更できないことが分かち合えました。

Q.分かち合えないということを分かち合えた?

はい。すごくリスペクトしているし、勉強していて大好きでした。でも、宗教という一つのものにのめり込んだり、それを誰かに広めようと思ったというより、色々な宗教をもっと学んで自分が一番正しいと思う方を選んでいきたいと思いました。

Q.高校生の頃は進路についてどんなことを考えていましたか?

本当に何がやりたいのか分かりませんでした。分かっていることは、何か貢献できることをやりたいということでした。得意なもの、やりたいことがないのに大学に入るのも微妙と思っていました。

Q.でも進学を選択したんですよね?

根本的に、言語ができていなければ自分が何かをやりたいと思ったときに、自分の選択肢が広がらないかな?と思っていました。また、留学していたことがあったので、自分の言語力をブラッシュアップしてみて、その中で自分のやりたいことが極められたらいいなと思って、とりあえず言語を学ぼうと思って大学に進学しました。

大学時代

Q.進んだ先はどうでしたか?

すごく自由で、いろんなバックグラウンドの子が私のクラスにはいました。友達から刺激を受けることが多かったです。それと、ゼミの先生が本当にすばらしい人でした。

Q.どんな先生だったんですか?

法律家の先生だったんですけど、ゼミでもなんでも自分が選んだトピックを深めなさい、というのがその先生のメッセージでした。自分が興味があったのは教育だったので、法律の先生なんですけど、「教育なら教育をやりなさい」と言ってくれました。

Q.それから教育の勉強を始めたんですね。

はい。教育関係の授業に出て論文を書いてみたいなことをずっとやっていました。でも、もっと学びたいと思って、教育専攻に変えて教員免許を取って、という感じでした。何でもやりたいことを学術的に深めていくという経験を与えてもらえたことが、ライフチェンジングなきっかけだったし、素晴らしい経験になりました。

Q.ゼミの先生に言われたことで印象に残っていることはありますか?

先生は、私が自分のことを信じてる以上に私のことを信じてくれる人でした。進路について考えていた時に「もっと真剣に自分の可能性に向き合いなさい」と言われました。この言葉を言ってもらって、自分を信じて、この言葉を信じて色々と苦手だと思っていたことを始めることができました。世界が広がっていくようになりました。

Q.どんな生活を送っていましたか?

ボディーボードを真剣にやっていたので、朝ボディボードをやってそのまま学校に行って授業を受けていました。編入生+教職課程を取っていたので、1~6限マックスで全部フル単以上でしたね。しかも編入生なので取りたい授業があってもリミットがあって教員になる授業しか取れかったので、もっと授業を取らせてくださいとか言いに行っていました。

Q.大学では勉強とボディーボードがメインだったということですね。

ボランティアもしていて、在日の外国人の方に日本語を教えていました。でも大学が四谷になってからはその活動ができなくなってしまったので、兄と一緒に地域の人に英語を教える活動を始めました。

Q.英語のボランティアは立ち上げるというような形だったんですか?

最初は自分たちで無料で英語を教えます、という張り紙をしたり、広報や生涯活動の本みたいなものに載せてもらったりもしていました。そこから老人クラブなどから声がかかったりして広がっていきました。

Q.すごく悩んだこととかはありましたか?

論文を書いている時「支援」についてはすごく考えました。支援するって上からの一方的なものになりやすい例がたくさんあって、自己満足とか綺麗事とかと教育的にも、哲学的にも色々言われたり深められている部分があるんですよね。で、結局「支援」っていうのを通して自分が何をやりたいのかは悩みました。

就職

Q.卒業後はどんなお仕事につかれたんですか?

武田双雲先生という書道家の秘書の仕事です。

Q.双雲さんの秘書になったきっかけはあるんですか?

高校生の時に夢を語る会みたいな授業があって、そこで話したことを双雲先生が覚えてくださっていたみたいなんです。また、私が英語を学んでいることを知ってくださっていて、「ビジョンが同じだし、咲英さんは英語が得意なので卒業したら一緒にやりませんか?」と声をかけてくださりました。

Q.でも大学時代は教員志望だったんですよね?

そこは少し考えました。大学時代は識字教育をやることにすごく興味があったんです。その目的が自分の時間やエネルギーを使ってポジティブな影響を周りの人に与えたいというところでした。そのアプローチが私にとっては教育だったんですけど、双雲先生は書道という形ではありましたが、やりたいことが同じだったんです。

Q.ゴールが一緒だったんですね!

そうなんです。そして、私生活とお仕事両方含めたトータルライフとして尊敬できる働き方をされていました。家族や関わる全ての人が凄く幸福度の高い働き方、その幸福が周りに広まっていく働き方をしながら同じゴールをシェアしていて。芸術的なアプローチを通して何か一緒に力になれることがあればいいなと思いました。

Q.それは例えばどんな働き方なんですか?

書道教室の生徒さんや、一緒に仕事をする人がオフィスや教室に来ると、来たときよりも元気になって帰っていくんです。仕事っていうパフォーマンスを最終目的としないでその価値自体、全てを楽しみながら仕事をしているんですよね。

Q.双雲さん自身が仕事を楽しんでいらっしゃるんですね!

自分だけではなくて、周りの人も楽しませていて最終的にプロジェクトを作り上げていくっていう、仕事というか自分のやること全てに対するスタンスにすごく惹かれるものがあります。

Q.一緒に働いていてすごく学びが多そうですね。

草の根的なやり方も上からやるやり方もバランスがとれていて、すべての根底に感謝すること、楽しむことがあります。時間とエネルギーの使い方やそのバランスのとり方がすごく魅力的だな、と尊敬していますし、そういうところを学ばせてもらっています。

Q.仕事をする前のイメージとやってみて違ったことはありましたか?

働くことってこんなに楽しいんだ!とか、こんなに素敵な人、自分が知らない働き方をしている人がこんなにたくさんいたんだ!とかですね。

Q.ポジティブなギャップがあったんですね。

取材やお付き合いで色々なプロフェッショナルな方々に出会うんですが、凄い人格者で凄い成功されているのを見て、良い意味で知らないことがたくさんあるんだなと思いました。

Q.それはどういうことですか?

自分の想像を現実が超えてくるんです。自分が想像できる範囲のベストを超えるパーフェクトな形で人に出会えたり、状況がそうなっていったりして。自分を制限しないでいいんだなと思いました。「できるだけ楽しく」とか「貢献できたらいいな」っていうふんわりしたビジョンを持ちつつも色々なことが実現していくんだなっていうのがとても新しかったです。

Q.転職とかを考えたりとかはないんですか?

多分一つの職種だったら転職はあり得たかもしれませんが、何でもやる感じなので自分が貢献できる限り喜んでもらえるならここにいたいなと思っています。+αで自分のできるエネルギーを注げることを色々な形で増やしていきたいです。具体的なものはないので、どういう形になるか分からないですけれど、色々なことにチャレンジしたいなとは思います。

Q.今のお仕事を通して、何かしたいことはありますか?

ゴールは変わっていないんですが、貢献力を高めたいというのはすごくあります。ゴールをもっと知ってもらうことでそれが貢献に繋がるかも分からないし。チャンスや可能性を広げられるようなことをたくさんしていきたいです。

伝えたいこと

Q.何のために、学校の勉強をしているんだと思いますか?

自分の可能性を広げるため。中高時代勉強は好きじゃなかったけど、高校に行くことで次の選択肢ができて、その次の選択をしたことで今の自分があると思っているので。そういう意味では自分の可能性を広げるために勉強を楽しむ方法を見つけられたらいいと思います。

Q.学生時代に、やりたいことが決まっていた方が良いと思いますか?

決まってなくていいと思います。決まっていたらそこに情熱を注いで学べばいいけれど、決まってなくても焦らなくていいと思います。自分の興味とか、楽しい、幸せ、と感じることを大切にしたらいいんじゃないでしょうか。

Q.どうしてですか?

特に中高生は決まってないなら決まってないなりに色々なことに手を出せる時期だとも思うので、とにかく自分が楽しそうと感じることをやってみればいいと思います。やってみてダメだったらそれはそれで良いと思います。

Q.実際にやってみることが大事ってことですか?

そうですね。やらなければ何が好きかとかも分からないし、やってみたら案外嫌いなことが好きだったりもすると思います。それと「やらなきゃ」で行動するんじゃなくて「やりたい」で行動する習慣をつけた方がいいんじゃないかなと思います。自分の気持ちに素直に行動すれば素敵なことに繋がる気がしています。

Q.人生で一番楽しかったと思うのはいつですか?

今です。大人になるにつれてできること、やりたいこと、会える人、知識、たくさんのことが増えていきます。この調子で生きれば生きるほど楽しいってビジョンを描いていて、だからいつも今が一番楽しいって思っています。

Q.素敵ですね!

そういうビジョンを描いているので、そうするためにはどうしたらいいかを考えたり、楽しくクリエイティブになれたらいいと思います。そういうことも含めてほとんど楽しい、みたいな感じです。戦略的にそういう風になるように持って行っているかもしれないですけれど、自分の人生をうまく操縦できたらいいなと思っています。

Q.それぞれの時代で得た経験で、今に大きく影響を与えているなと思うものはありますか? 

自分のゴールみたいなのが出来上がったのが、小学校の時なんですが、喧嘩した友達がいて仲直りしないまま交通事故で亡くなってしまたんです。そこで感じたことが、人との関係や自分が将来やっていきたいことのベースになりました。人生って何があるか分からないし、一日一日を、一つ一つのことを大切にしたいなと考えるようになりました。

Q.ネガティブな気持ちからどんな風に切り替えることができたんですか?

最初はすごく落ち込みました。でもそれだけではダメだから、自分に何ができるかなとかなり考えました。何か少しでもポジティブな影響を与えられる人になるしかない、「Just be nice」がシンプルだけど「全部これだ!」と思い指針となっています。これが職業、勉強だったらどうなのかな?みたいな感じでこの指針を基準に全部選択しています。

Q.その当時は、辛いな〜とか嫌だな〜と思ったけど今となっては本当に良かったと思える決断や選択、経験などはありますか?

小学生の時のような話は起こってほしくないし、起こらない方が良かったことだとは思うんですけど、人生を大きく変えるきっかけになったのは間違いないので、そういう意味では学ばせてもらったというか。できるだけそういうことから自分の生き方に繋げさせてもらいたいなというところはあります。

Q.好きなことや、得意なことは仕事をするうえで、決めるうえで大切だと思いますか?

好きなことと仕事を繋げられた方が貢献力が高いものになると思います。好きなことをやる時の集中力、クリエイティビティやワクワク感、楽しんでいる姿ってそれだけですごい貢献になると思っているので。そういうことを通して自分のエネルギーを繋げられるってことは良いと思っています。

Q.仕事について、大切にしていることや考え方があったら教えてください。

できるだけ楽しく貢献できるようにっていうことでしょうか。

Q.仕事ってなんですか?

楽しく自分の貢献力を高めてくれるもの。

Q.どうやったらやりたいことって見つかるんだと思いますか?

とりあえずチャレンジしてみること。挑戦と呼べるほど大きくないことでも積み重ねていくこと。一日一つでもいいからネットで 自分のやりたいことをやるとか、小さいことでいいと思うんです。アウトプットしたり、実際に自分で何かをやることが好きなこと、やりたいことを見つける第一歩だと思います。

Q.それなら手軽にできそうですよね!

そうですね。忙しいと思うんですけど、そういうことをやることの大切さに気付けたらそれが好きじゃなくても好きだったとしても、自分を知るいいきっかけになると思います。ネットがあったり、自分の可能性、気持ちにアプローチできるラッキーな時代だと思うので、まずやってみたらいいと思います。

Q.夢と安定についてはどういう風に考えていますか?

夢を安定として実現させたら幸福度がすごく高いし、どっちかではないと思っています。どっちかって言ってどっちかを諦めるくらいだったら、両方って思って両方を高い位置でどうやってバランスを取れるのかに力を注いでいきたいなって思います。

Q.そういう考え方もあるんですね。

きっとそれが夢につながることだと思うし、それが安定につながることだと思います。分けるっていうよりはその二つをバランスよくどれだけ深められるか、っていうことかなって思います。それを今勉強しています。

Q.今の自分は昔自分が想像していたような自分ですか?

生き方としては方向性は変わっていないけど、こういうアプローチでこういうことをするとは思っていなかったのでそういう意味では変わりましたね。今のような仕事をするとかって思っていなかったです。

Q.人生では選択しなければいけない時が必ずあると思います。その時に大切なことは何ですか?

自分の可能性を広げる選択をする。自分の可能性を広げるために、選択して、その選択したことを楽しむ自分でいられたらきっとすごく幸福度が高くて、勉強して働くことにつながると思う。

Q.人のためになりたいと思った時意識することはありますか?

諦めることにエネルギーを注ぐのではなくて、できることや可能性を信じてそこにアプローチするためにエネルギーを注いだ方が人の為にもなると思っています。自分の為になることが人の為になることにつながると思います。

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