転職
Q.今はどんなお仕事をされていますか?
廃棄物回収の会社の代表を務めています。創業7年目を迎えます。社員5名、アルバイトを含めて、10人くらいの所帯でやっています。
Q.具体的にはどんなお仕事ですか?
廃棄物回収とその運搬です。廃棄物業界は運搬と処分に分かれます。処分は、処分用の土地や周囲の人の許可が必要なので、大きな会社でないと難しいです。でも運搬はトラック1台の許可があればできます。弊社は、回収でトラックに積み込む際に仕分けをします。コスト削減にもなり環境にも非常に良いです。
大抵の業者はそのまま物を持って行って処分場に置いてきますが、弊社は徹底して分別しています。大変ですが原価もかからず在庫を抱えないので利益率は非常にいいです。
Q.仕事の依頼は結構多いのですか?
営業すれば取れるなという手応えはあります。でも実は、廃棄物が激減しています。家庭から出る一般廃棄物が、25年で47%減。業界的には少し危機感も感じます。産業廃棄物も微減と、全体のパイは減っています。ただ廃棄物業者に詳しい人は少なく、寡占化されていないので、弊社のような新興企業が入ってもそこそこ勝負はできるんですよね。
Q.創業されたということですが、なぜ廃棄物の仕事をしようと思ったのですか?
理由は2つあります。1つは、父も同じような業種でやっていたからです。前職を辞めた時も父の仕事を手伝い廃棄物の定期回収をしていました。2つ目は、私の世代は環境問題が多くて悩ましく、何とかしたいと思っていました。経済活動をするからには環境が良くなるようなことをしていきたいなと思っていました。
Q.学生時代からずっとその仕事に興味があったのですか?
小学生くらいからゴミ問題や温暖化問題といった環境問題に関心があり、何とかしたいとはずっと思っていました。創業したのは29歳ですが、30歳までにはしておきたいなと思っていました。
Q.起業するのには結構勇気いりましたか?
起業が100%リスクかというと、違うと思います。リスクの少ない起業の仕方もあるとも思うんです。私も廃棄物を回収する時、最初はトラックを購入せず、営業をして、「ゴミを捨てたい」という声を拾い、業者を仲介してマージンをいただいていました。その後トラックを購入して、作業員を雇い…と少しずつ成長していきました。業種とやり方次第ですね。
伝えたいこと
Q.何のために、学校の勉強をしているんだと思いますか?
勉強はベースだと思います。例えば、中学の時に織田信長とか単語でしか意味をなしていなかったものが、今ではその中にあるドラマや楽しさに気づいて、すごく好きです。でもその楽しみっていうのはきっと勉強していなかったら自分にはなかったと思います。
Qでも役に立たない勉強もありますよね?
教養なんです。いい年で立派な方なのに必ず出るイベントには絶対に遅刻をせずに、真剣に参加して学んでいる人を見た時に、こっちの生き方がいいなと感じました。「素直さ」が大事だと思います。言われたことに対して素直に全部学ぶこと。学校の勉強もそれの一環だと思います。
Q.一番自分がかっこよかった時期、生き生きしていた時期はいつですか?
考える基準となるのは「今、どの時代にでもタイムスリップできるとして、どの時代をまた生きたいかと思うこと」ですね。私は、やはり今かなと思うんです。今ほどの知識がないし、勉強するだけやサークルで飲むだけも面白くないと思います。苦労もありますが、今が一番楽しいです。
Q.社会に出るよりも大学の方が人生の夏休みだと言われていますが、大学時代の方が楽しかったと思いますか?
全く思わないです。楽しさの質が違いますね。今は社会に対してどのくらいの役割を果たすかということが楽しいと感じます。特に売上を上げて利益を残すという地道な作業がすごく好きです。会社が成長して自分が成長していくのが快感ですね。
Q.仕事ってなんですか?これからのビジョンはありますか?
仕事は自分を実現するためものですかね。夢は世界中の海をきれいにすること。お台場の海が沖縄みたいにきれいになったらいいなって思います。お台場でダイビングできたら「楽しいんだろうな」と。他の業者がゴミにするものも、自分たちがやることで8割資源になります。そうやって何かしらの形で将来の環境のために少しずつ貢献したいなと思います。
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